僕が東北に行って感じたこと、考えたこと

4月6日から4月9日まで、「クリエイティブの可能性」というボランティア合宿に参加してきました。場所は東北の陸前高田気仙沼、南三陸など。今回は活動を主体的に書くというよりかは
「ボランティアとはなにか?」
「復興とは何か?」
「自分には何が出来るのか?」

といった、合宿のメンバー皆が東北でずっと考えていた話をしようと思います。この合宿を経て何を得たのか。答えは見つかったのか。
ちなみに「クリエイティブの可能性」というボランティア合宿については僕が参加するきっかけにもなったペーターさんのブログや、今回の合宿のリーダー、野田さんが書かれた記事をを読んでいただければどういうものか理解しやすいと思います。
  クリエイティブの可能性合宿のススメ - Programmer’s Log
  復興を続けること、東北の今を伝えること | Learn by doing
  一年経って東北へ -ボランティアバスを出します- | Learn by doing
僕も今度、この合宿自体についてブログを書こうと思います。本当に行くまでは色々迷いなんかもありましたが今となっては、行って良かった。本当に行って良かった。と思っています。


では、本題の前に一番言いたいことを最初に。
今回の経験は言葉で表せません。
今回の合宿は多くの人に寄付していただくという形で、学生30人は無料で参加させて頂いています。だから、僕としても「寄付して頂いた方達に僕が体験してきたこと、考えたこと全て伝えて、恩を返せたらいいな」と参加するまで考えていました。しかし、寄付してくれた方々から頂いたものは、今の僕では全然返せる力が無い。逆に言えばボランティアに行くことにはそれぐらい、価値があったことだと感じています。

それでも、伝えたいこと、感じたことはたくさんあってそれを全部、文章にして書こうと考えたのですが少し大過ぎるので、ちょっと箇条書きにしてまとめてみます。

「もっとはやく行けばよかった」「やりたいことは今やろう。明日じゃなくて今やろう」
「自分の五感で感じる大切さ」「生きていたらなんとかなる」
「人間の無力さ」「人間の力強さ」
「生きるということ」「ボランティアとは」
「自分とはなにか」「繋げたい、とにかく次に繋ぎたいという気持ち」
「本当の復興とは」「自分という人間のちっぽけさ」
「他人に対するリスペクト」「皆、なにかに悩んでる」

こんなところでしょうか。
未だに消化不良ということもあり(もうすぐ一週間が経ちますが、毎日多くの時間、この経験について考えています)、自分の文章力の未熟さ、たくさん書いても逆に伝わらなくなると思うので、テーマを絞って書こうと思います。

人間の強さ 生きるってなんだろう。


いや、ちょっとテーマでかすぎじゃない?って思いますよね?僕が一番思っています。はい。笑
僕が今回の経験で感動したのが高田松原を守る会の会長(鈴木さん)と副会長(小山さん)の人間としての強さです。人間として立派な方で、作業の仕方とかだけでなく、人間の強さ、繋ぐことの大切さ、復興とは何か?を考えるきっかけをくれた人間です。
少し脱線しますが、あなたが人を判断する基準は何でしょうか?僕はその人の「」だと思っています。この二人の方は被災地でたくさんのものを失っています。
どんなに辛いことがあったかなんて僕には想像しても追い付かない。
どんなに辛くて眠れない日があったかなんて僕には想像しても追い付けない。
どれだけの後悔と向き合い、戦い、逃げたりもしたのかなんて想像しても追い付かない。
だけど、二人の今は、ぼくは直接対峙できる。いまの二人の考え方、姿勢などは知ることが出来る。本当にこの二人の姿に僕は感動し続けていた。
彼らはもともと強い人間だったのかもしれない。彼らは震災を乗り越えて一段と大きく成長したのかもしれない。だけども僕らが知っている二人は今の二人であって、過去の事は完全に理解することはできない。彼らは今を強く強く生きて、過去の松原を取り戻そうとしている。
志を持って前に進む人は本当に強い。ぼくも強くそうありたいと強く考えるきっかけになった。
絶対にまた会うぞ。関わった多くの人がそう思ったのではないでしょうか。

答えなんてどこにもない 意見なんて全員一緒じゃなくたっていい


「復興」って1人1人によって、場所に土地によって答えは全然違う。そんな当たり前の様なことだけど
どこかで折り合いをつけなければいけない。結果に納得しない人もいるだろう。懐かしい未来に戻ることが復興かもしれない。震災をきっかけに新しい未来を作ることが復興かもしれない。
1人の人生においてもそれは言えることで、1人1人の目指すべき目標は違います。そのどれもが正しいと思います。だけど、どこかでその考えが間違いだと気付くかもしれません。
だけども、その視点は大事な財産なんだよ。考えることが重要なんだよ。考えて考えて、転んでも、倒れても、考えること、伝えることによって新しいスタートがきっと生まれるぼくは信じています。

あんまり、答えになっていないですよね。笑
まだ自分の中できちんとまとめれていないので当然かもしれません。だけども、このもやもやする感情を誰かに伝えたい。少しで良いから理解してほしいと思って書きました。誤解されても仕方ないです。「むかつく」とか、「俺はそうは思わない」って思ってくれても全然かまいません。だけど、自分がなんでそう思っているのかをちょっと考えてみてください。それをよければぼくに教えてください。僕は何事も、多くの人が同じ問題を認識して考えていけば、殆どの物事は良くなっていくと信じています。

動機なんてなんだっていい


僕は昔から何事にも深く意味を求める人間でした。
今回も参加前には「ボランティア?やっぱり偽善臭い。」「こんな自分になにが出来るのか。」「迷惑にならないのか。」といったことをずっと考えていました。だけど実際に高田松原の苗植えをやっている最中に一番感じたのは「楽しい!」でした。そして、その行為が人に感謝される、喜ばれるのならそんなに深く悩まなくて良いんじゃないかなと考えるようになりました。軽い気持ちでボランティアをするのは反対、やってやるよという気持ちではやってほしくないという人もいます。が僕自身はそうは思っていません。
自分を変えてみたい。興味本位で行ってみたい。本当に人を助けてみたい。答えを探すきっかけにしたい。
人に迷惑をかけることでなかったら何でもよいと思います。(時にはかけてもよいと思います)
「東北を少し良くできる方向に進めるなら、東北を利用して悩んでることを解決してもいい。」そう思います。皆大好き、WIN-WINの関係です。
就活に悩んでる人とか、僕は是非行ってみてほしいなと思います。きっと前に(もしかしたら後ろに)進むきっかけになると思います。0でなければそれでいいんです。絶対に次に繋がるきっかけになる。


自分でも上手く伝えれなかったと感じているのですが、ぼくが一番伝えたいことはこんなことです。
とにかく多くの人に行って欲しい。

そこでどう感じたのか、言葉にできないかもしれない。
全然役に立ったと実感できないかもしれない。自分の非力さを痛感するかもしれない。
「全てを失う為に僕らは生まれてきたんだな」と虚無感を強く感じるかもしれない。
被災地を見て、皮肉にも自然の景色がとても綺麗だなと感じてしまうかもしれない。
ボランティアって大切なことだけど、「人にボランティアをしてきた」って伝えるのは恥ずかしいと感じるかもしれない。
だけどそんなの全然構わない。とにかく行ってみてほしい。

最後に自分個人の気持ちを。
寄付して頂いた方達がくれた力、東北の人達がくれた力、一緒に行ったメンバーがくれた力、全部全部、
自分の中で成長させて、繋げていきたいと強く強く思っています。今の自分に返せる程の力は全然ない。だけど、絶対にしてみせるっていう思いだけは自分でも信じられないくらいあります。

上手く言葉に出来ないけれど、東北にはたくさんの「きっかけ」がありました。
ここからがスタートです。全速力で駆け抜けるぞ。

希望の数だけ絶望は増える
それでも明日に胸は震える
「どんなことが起こるんだろう?」
想像してみるんだよ